自費出版における契約書の目的と必要性

人生の中で一度も契約をしたことがない、という方は恐らく少ないでしょう。賃貸物件を借りるとき、ローンで買い物をするときなど、社会生活において契約書を交わすシーンは少なくありません。

自費出版においても契約書を交わすことがほとんどですが、自費出版における契約書の目的と必要性について、いま一つ理解できないという方もいるかと思います。そこで、ここでは自費出版における契約書の目的、必要性などについてご紹介します。

自費出版における契約書の意味と目的

契約とは要するに約束のことです。契約書は契約の当事者がどのような内容で合意をしたかということを書面に記載したものです。つまり、どのような約束をしたかということを細かくまとめたもの、という認識で問題ないでしょう。

契約書を交わさないと契約としての効力はない、と思っている方もいるかもしれませんが、実際には口約束だけでも契約は完了します。しかし、大きなお金が動くような取引、重要な局面などでは基本的に契約書を交わすことが一般的です。

契約内容の明確化と確認

契約書を交わすことによって契約内容を明確にし、双方の解釈の違いをなくすことができるというメリットがあります。口約束だと、どちらかが意味を取り違えていたり、勘違いしてしまうこともあります。そのため、書面にすることでそれを回避できます。

紛争の回避と予防

口約束だけだと、後から「言った」「言わなかった」というトラブルに発展する可能性があります。この場合、それぞれの主張を証明できませんし、水掛け論になってしまいます。きちんと書面を交わして契約しておけば、紛争の回避と予防が可能になるのです。

自費出版の契約書

契約と契約書の意味や必要性については先述しましたが、それを踏まえて自費出版における契約を考えてみましょう。基本的に自費出版における契約でも意味や目的は先述した通りです。著者と出版社双方が契約内容を明確に理解するために書面を交わし、後々トラブルにならないよう契約書を交わします。

契約書に記載されている項目

自費出版における契約書には著作の出版を出版社に委託すること、校正の責任の所在、支払い方法、納入の期限などの項目が記載されています。ほかにも権利の帰属や契約の解除、機密保持義務などについても明記されています。

内容はしっかりチェック

一般的には上述したような内容が契約書に記載されていますが、実際には出版社によって契約書の雛型は異なります。特に支払いや権利の帰属については、しっかり確認しておかないと後々トラブルに発展する可能性もありますので注意してください。

出版社と契約する際の注意点

自費出版で本を出版するというのも近年では珍しいことではなくなりましたが、著者と出版社とのあいだでトラブルに発展してしまうケースも少なくありません。ここでは出版社と契約する際の注意点をいくつかまとめてみました。

出版社としての機能

自費出版に対応している出版社は少なくありませんが、会社によっては自費出版にそこまで力を入れていないこともあります。自費出版に適した機能を有しているか、適切な予算を提案してくれるかといった部分は最低限チェックしておきたいポイントです。

信頼できるかどうか

契約を交わす上で信頼できる出版社かどうかというのは非常に重要な部分です。きちんと著者の気持ちを汲み取ってくれる、不安を解消してくれて要望もできる限り聞き入れてくれるような出版社なら、安心して任せられる会社でしょう。

契約内容の最終確認

契約前までに担当者と何度か打ち合わせも重ねます。その際、出版社側から受けた説明と契約書の内容がマッチしているかを確認しなくてはなりません。説明を受けた通りの内容になっているか、明らかに著者に不利な内容になっていないかなどを確認してください。

自費出版におけるトラブルは決して少ないとは言えませんし、トラブルを回避する意味でも契約書は交わさなくてはなりません。契約書を交わさないのは論外ですし、書面を交わすにしてもきちんと内容を把握、理解した上で契約に踏み切ってください。