大衆小説の新人賞(エンタメ・ファンタジー・ミステリー)一覧

大衆小説の新人賞は様々ありますが、どんなことをどれくらいの字数で書き上げるかによって応募する先が検討されます。
人気作家の登竜門といえる新人賞は、どのようなものがあるのでしょうか。

大衆小説(エンタメ・ファンタジー・ミステリー等)とは、どんなジャンルの小説?

はっきりとしたジャンル分けが難しく、多様な意見がありますが、一般的に小説は「純文学」と「大衆文学」、そして「ライトノベル」の3つに大きく分けられています。

中でも、書かれた目的によって分けられるのが「純文学」と「大衆文学」です。純文学は文章の美しさに重きを置く、芸術性が高いものとされ、大衆文学は内容の良さに重きを置き、大衆に読みやすく娯楽性が高いものとされています。

大衆文学は「大衆小説」や「娯楽小説」などとも呼ばれ、純文学と違い、呼ばれ方は様々です。また、大衆小説を多く書く作家でも、より美しい文章を目指した作品は純文学になるため、この分け方は作家ごとではなく、作品ごとになります。映画のようにエンターテイメント性が高い小説や、世界観の確立が大事になるファンタジー、トリックの内容が鍵となるミステリーなど、世間一般によく知られている小説のほとんどが大衆小説に属します。

大衆小説の新人賞にはどんなものがある?

大衆小説と一言でいっても、内容によっていくつかのジャンルに分けることができます。
新人賞にも、歴史あるものや規模が小さなものなど様々ありますが、より近しいジャンルを扱う賞へ応募する方が、受賞の確率も高くなるでしょう。

推理小説といえば「江戸川乱歩賞」

公募の新人賞として最も歴史が長いのが、江戸川乱歩の寄付を基金として、1954年から行われている「江戸川乱歩賞」です。

この賞では推理小説を募集しており、最終選考委員を推理小説作家が行い、受賞作は書籍化と映像化が約束されています。多くの著名な作家が輩出されており、落選した作家であっても、後に著名な作家になるケースが多い賞でもあります。

該当作品なしとされる年もありますが、推理小説における新人賞として最高峰といえるでしょう。

賞金も高額な「このミステリーがすごい!大賞」

エンターテインメントを主とし、ミステリーの要素が含まれていれば時代小説でも応募できるのが「このミステリーがすごい!大賞」です。

2002年に第1回が行われ、江戸川乱歩賞と比べれば歴史はまだ浅いといえるでしょう。受賞作は書籍化され、過去の受賞作の中にはミリオンセラーとなったり、映像化されたりしたものもあるため、賞の知名度は高くなってきています。

江戸川乱歩賞とは異なり、最終選考委員を評論家が行っており、専用サイトでは選評を閲覧することができます。大賞の受賞賞金が1,200万円と高額であることも特徴の一つです。

歴史ある小説誌の名を冠した「小説すばる新人賞」

1987年に創刊された月間小説誌「小説すばる」の名を冠し、知名度が高い新人賞といえば「小説すばる新人賞」でしょう。

ジャンルを問わないエンターテインメント小説が募集されており、受賞作は同誌に掲載、そして書籍化されます。選考委員を作家が行い、2016年にはこの新人賞における最年少受賞者となる、16歳の受賞者が現れたことでも話題を呼びました。

短編小説を応募するなら「オール讀物新人賞」

短編のエンターテインメント小説を募集しており、応募数が多いことでも知られているのが「オール讀物(よみもの)新人賞」です。

1952年から公募され、2008年には「オール讀物推理小説新人賞」と一本化されました。他の新人賞と比べ、恋愛小説が多い傾向があり、短編ということもあって、応募数がとても多いことでも知られています。選考委員は作家が行い、受賞作は「オール讀物」誌上で発表されます。

芥川賞や直木賞を運営する日本文学振興会が主催の「松本清張賞」

幅広いジャンルで人気を博した松本清張の業績を記念し、良質の長編小説に贈られるのが「松本清張賞」です。

松本清張の名を冠する賞だけあり、ジャンルは問われず、長編のエンターテインメント小説であれば応募できます。芥川賞や直木賞と同じく、公益財団法人日本文学振興会が主催しており、選考委員は作家が行っています。「既成概念にとらわれない斬新な作品」が募集対象とはっきり要項に書かれているものの、扱われるジャンルの広さから応募数も多くなっています。

元より小説家を目指している人も多いですが、本好きから小説を書くようになった人もいるでしょう。新人賞の獲得は、多くの人に読んでもらえる作家となる登竜門といえます。応募先の選び方として、好きな作品が受賞した賞であるからということも大事ですが、まずは自分の小説に合った内容の募集であるかを確認するようにしましょう。